
飲むだけじゃない?日本酒試飲イベント 未来日本酒店 EBISU-MITSUKOSHI -土佐酒造
今回は、『未来日本酒店 EBISU-MITSUKOSHI』が週末に開催している日本酒の試飲イベントに、ライター・よろずやが行ってきました!
週替わりで日本各地の酒蔵の方が来てくださるのですが、今回来てくださったのは『土佐酒造』さん。土佐酒造の日本酒を試飲し、『土佐酒造』の大瀬さんと『未来日本酒店 EBISU-MITSUKOSHI』山崎店長から様々なお話を伺うことができました
左奥:未来日本酒店EBISU-MITSUKOSHI山崎店長、右手前:土佐酒造 大瀬さん
■土佐酒造
『土佐酒造』は高知県にある明治10年創業の酒蔵です。吉野川の源流の軟水と標高の高い四国山地の澄んだ空気の中で高品質なお酒を造り続けてきました。
地元の棚田、さらには自社から半径5km以内で育った酒米のみを用いたお酒造りは他のどの酒蔵も真似できません。
■さっそく試飲させてもらうと
初めに試飲させてもらったのは『スパークリング酒 好 (Hao)』
こちらは、土佐酒造の社台長が湾の友人の為に作った『スパークリング酒 匠(John)』に続くスパークリング日本酒。
フランスで開催されているKura Masterという日本酒コンクールのスパークリング Standard部門で審査員賞(部門1位)及びプラチナ賞を受賞しています。製造方法に関してはワイン用語で言えば「テロワール」を重視し地元・高知の米にこだわっているそうです。
よろずや:試飲会ではいつもどのような説明をしているのですか?
大瀬さん:いつも喋りっぱなしです。ただ、お客さんとの会話の中で好みを伺っておすすめを出すようにしています。
よろずや:お酒ができるまでのストーリーやバックグラウンドがおもしろいですね。
大瀬さん:どんなコンセプトでどんな造りをしてこの味わいを作り上げているのか、基本的な情報を知ってもらうことでお酒に対する見方や飲んだ時の感じ方が変わってくると思いますのでしっかりと伝えることを心掛けています。
こちらは辛口ですがスッキリとしていて何杯も飲めるようなお酒です。地元のおつまみだとカツオのたたきやあらいとの相性が抜群です。高知は酒飲みが多い土地柄なので、たくさん飲んでも飲み疲れをしにくいスッキリとした味わいのお酒を求められることが多く、高知県を代表するような味わいのお酒に仕上げています。
よろずや:辛口の中でも違いがあるんですね
大瀬さん:お客様によっても味覚が違うので感じ方もさまざまです。もっとボディのしっかりした味わいの辛口のお酒をお好きな方もいらっしゃいます。
山崎店長:当店にいらっしゃるお客様に辛口タイプのお酒をいくつか紹介した時にこれいいねと言って購入されることの多い人気のお酒です。
こちらのお酒は山廃仕込みの日本酒ならではの味わい深さが特徴的で、お酒好きの中でものすごく人気のある商品だそうです。煮込み料理やしゃぶしゃぶなどをはじめ、ブルーチーズや脂の多い大トロにも合うそうです。
よろずや:一緒に何を食べるかも大事ですよね。
大瀬さん:そうですね。辛口のお酒でもこのお酒の場合はお酒の味がしっかりしているのでパンチの強いものと相性が良いです。ただ、感じ方は人それぞれなのであくまでも一つの提案としてご紹介しています。
こちらは今爆発的な人気を誇るお酒だそうです。CEL-24というのは高知の研究所が開発した高知県産酵母の名前でパイナップルやイチゴを思わせるフルーティな香りと、白ワインのような果実感のある酸味が出るのが特徴です
Kura Master 2019 純米大吟醸部門 プラチナ賞受賞。IWC2019 純米大吟醸部門 ゴールドメダル受賞。海外でも評価の高いお酒です。
よろずや:ちなみにこのラベルにかかれた数字は何ですか?
大瀬さん:これは精米歩合といって、お米をどれだけ削ったかを表す数字です。数字が小さい方がよりたくさん外側を削ったお酒になりますので数字が書かれたこの3種類中ではCEL-24が一番削っているため雑味が少なくクリアな味わいに仕上がっています。
余談ですがこのラベル、実は海外にも通用するデザインにしたいという思いからうちの社長自らデザインしたものなんです。海外の人は精米歩合で商品の良しあしを判断することが多いそうなのでそういった方でも分かりやすいように必ず精米歩合いを記載しています
よろずや:こちらのお店ではお客さんはどういった方が多いですか?
山崎店長:日本酒が美味しいし好きだから飲むけど、どうやって選べばいいんだろう?という方がほとんどで日本酒の専門的知識がある人は少ないですね。
よろずや:そうなんですね。そういう人でもこうやってお話を聞けると選びやすそうですね。
山崎店長:日本酒になじみのない方にももっともっとおいしいお酒をたくさん楽しんでほしいという想いがあります。そのためにも難しい知識がなくても美味しいお酒を選んでくれるお店だと思ってもらえるよう努めています。お客さまの好みはもちろんですが、その日の食事の内容などを伺いながらお客様一人ひとりに最適な日本酒をお勧めするよう心掛けています。
5番目は『YUZU SAKE』
高知県の特産品のゆずを用いて作ったお酒。更に果肉のみを使うことによりえぐみや雑味のない味わいになるとか。フレンチや和食の料理人の中にはこのお酒を使ってデザートをつくる方もいるそうです。
よろずや:これはかなり飲みやすいですね。
大瀬さん:そうですね。でも米は先程の辛口のものと同じものを使っています。
よろずや:作り方で味わいがかなり変わりますね。
■試飲会の感想
試飲会を通して感じたのは、日本酒に関する知識がなくても
・日本酒用語
・相性の良い食事
・保存方法や飲み方
・製造方法や裏話といったそのお酒のストーリー
を説明してもらえて、味を楽しむだけではなく今後も日本酒を楽しむための知識が広がり、純粋にお酒ができるまでのお話を楽しむことができました。
店頭で5種類のお酒を試飲し、好きな味に合わせて同じ傾向のものや好みに合いそうなものの提案もしてくれるそうです。お店にある100種類以上のお酒の知識と味を理解しているプロの意見を気軽に聞けるのはかなり嬉しいですね。
未来日本酒店KICHIJOJIと未来日本酒店EBISU-MITSUKOSHIでは週末に定期的に蔵元を呼んだ試飲販売会を開催しているのでぜひ遊びに行ってみてください。
<未来日本酒店 試飲会情報>
未来日本酒店KICHIJOJI
8/8(土)~8/10(月・祝) 新潟県/尾畑酒造「真野鶴」(13:00~19:00)
未来日本酒店 EBISU-MITSUKOSHI
8/15(土)・8/16(日) 新潟県/尾畑酒造「真野鶴」(13:00~19:00)
■ギフトにもおすすめ
恵比寿店では贈答品として日本酒を購入する方も多いとか。サラリーマンが手土産として購入するモノから、個人として大切な人におくるモノまで目的も様々です。
送り先との関係性や年齢、性別、好みに合わせて日本酒のプロが相談に乗ってくれるので、「日本酒をプレゼントしたいけど選び方が分からない。」という方にもおすすめです。
さらに、こちらの店舗限定のサービスとして、風呂敷で贈答品を包むサービスもあります。日本のカルチャーを感じさせるおしゃれな梱包で見た目にまでこだわれるのがポイントです。
(文・よろずや)