The Ethical Spirits & Co. 山口歩夢さん「美味しいに留まらないお酒を」VOL.2

基本的には廃棄されてしまう酒粕をリユースし、新たなクラフトジン「LAST」を製造するエシカル・スピリッツ株式会社。前回に引き続き、エシカル・スピリッツの代表取締役 醸造責任者の山口歩夢さんにお話を伺ってきました。今回は、エシカル・スピリッツのコンセプトと味へのこだわりについて掘り下げていきます!

前回Vol.1の記事はこちらから

-エシカル・スピリッツの特徴を教えてください。

僕らの最大の特徴は『飲む香水』という味のコンセプトです。僕のレシピの特徴でもありますが、濃い味や色んなもので割っても負けないような味ですね。

ただ、味のコンセプトは勿論のこと、『なぜやるのか』もすごく大切だと思っています。

日本中の蔵元さんのほとんどが酒粕という価値のあるものを、産業廃棄物としてお金を出して捨てていたり、賞味期限が過ぎたビールを捨てなければならなくなったり…。そうした物を活用して、人々を納得させられる美味しさの物を作って売り、売り上げの一部を還元するというのが、エシカル・スピリッツのコンセプトです。

ビールを蒸留して作ったクラフトジン『REVIVE』だったら、売上はコロナ禍で影響を受けた人たちを助ける寄付となりますし、
酒粕を蒸留する『LAST』だったら、酒蔵さんがすごく良いお米を使って良いお酒を造ったその搾り終わった部分にまた命を授けることができます。

▲酒造メーカーでクラフトジン造りをする山口さん。

-それぞれの商品へのこだわりを教えてください

エシカル・スピリッツで現在発売しているのは、酒粕由来の『LAST』シリーズの『MODEST』、『ELEGANT』、そしてビール由来の『REVIVE』です。

『LAST』の2種類のコンセプトは『飲む香水』。普通のジンに比べて、多めのボタニカルを入れています。そのボタニカル由来の爽やかさが特徴です。2種類に共通して言えることは、真澄という銘柄の日本酒を醸す長野・宮坂醸造さんの酒粕から蒸留した焼酎を使っていることです。この焼酎の特徴は、素直な香りで、アルコール感があり草や木のような清涼感を感じられ、さっぱりしている所です。

この特徴をいかして爽やかに仕上げたのが『MODEST』です。男性っぽいスキっとした感じに仕上げました。狙った香りを取り入れる為に、2回に分けてそれぞれ別の方法で蒸留していて、ボタニカルの良さを引き出しブレンドすることにこだわりました。

『ELEGANT』の方は、僕が思う華やかで香りが良いものを目指しました。理想としては、“何かの香りが突出しているというよりも色んな香りが調和していて何の香りか分からないけど香りの良いジン“。僕の好みでもありますし、世界中で評価されてるジンもそうしたものが多かったりするんですよ。
個人的にノンアルコールでジンを作っていた経験から見出したレシピでもあって、僕が好きだったボタニカルを適切な容量でブレンドして作った唯一無二のレシピです。良い意味で何も考えなかったというか、好きにやらせてもらいました。最終的には、女性が使うような艶やかな香水のような香りにしました。

『REVIVE』は、バドワイザーを蒸留しました。まず、ビールを蒸留するのって結構大変だと聞いていました。日本国内でも今まで数例しかないそうです。ビールの特徴を残しながら蒸留をするのも大変ですし、元々アルコール度数の低いビールからできるジンの量も少ないんです。
今回は麦の香ばしさを出すことと、収量を確保したいという目的があったので、常圧で2回蒸留しました。そこに4種類のボタニカルだったり、ビールや三温糖も加える特殊な製法です。気品のある味わいで甘さのある香りに仕上げました。
バドワイザー自体のPRも考え、その製法や背景をリスペクトしつつ、ホップやブナの木も使っています。

エシカル・スピリッツは、廃棄されるはずだった物に命を与え循環させ、新たな価値を作っています。そうしてできるお酒には山口さんのこだわりがぎっしりと詰まっており、『飲む香水』というコンセプトにふさわしい香りを楽しめます。製造方法、理念、そして香りまで革新的なエシカル・スピリッツの商品を一度試してみてはいかがでしょうか。

『LAST』シリーズの『MODEST』『ELEGANT』は未来日本酒店オンラインストアでもお買い求めいただけます。

また現在エシカル・スピリッツは、東京・蔵前に蒸留所を造ることを目標に、クラウドファンディングにも挑戦しているそうです!詳細はこちら

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