
東京・浅草にどぶろく醸造所が誕生!-日本酒の未来を担う若手世代の育成の場へ- Vol.1
2020年6月、東京・浅草にどぶろく醸造所「木花之醸造所」が誕生しました。未来日本酒店では、日本酒の未来を担っていく新しい醸造所を応援すべく、取材を行いました。
■麹室も完備!チャレンジする本格醸造所
木花之醸造所最大の特徴は、併設された麹室。東京都内のどぶろく醸造所としては他にない試みです。お酒造りの工程では非常に重要な麹を、自ら造ることで、バリエーション豊かな味わいを実現します。
元々は麹室まで完備する予定はなかったそうですが、「既製の麹を使うと、どうしても味の幅が狭まってしまう。」と考えた初代醸造長の岡住さんのこだわりで備えることに。「麹が一定になってしまうと、他の変数をいじるしかない。僕は、変数が細かい方が最終的においしくなるんじゃないかと考えているんです。」と話してくれました。
麹以外にも、木花之醸造所はチャレンジしています。一般的に、精米歩合が大きいと米がなかなか溶けず、結果として薄辛い味わいになってしまいます。しかし、木花之醸造所では「精米しない」ことをテーマに、いかに精米歩合90%の米でおいしいどぶろくを造れるか、日々試行錯誤しているそう。
今はまだ試行錯誤の段階のため、『ハナグモリ』(2,200円・税込)も、購入するたびにアップデートされた新しい味わいが楽しめるそう!同じ味はその瞬間しか味わえないレア感や、追い続けることで味の変化を楽しめるのも『ハナグモリ』の魅力です。
他にも、日本酒の三段仕込みや、清酒酵母など日本酒造りの技術を採用し、ラベル表示義務のない添加物は使用しないなど、たくさんのこだわりが。木花之醸造所は、広く親しまれるどぶろく造りを目指すチャレンジづくしの醸造所なんですね!
■若手蔵人のスッテップアップの場として
近年の日本酒ブームで日本酒造りを志す若者が増加している一方、そうした人々が独立して醸造を行うハードルは非常に高いのが現状。
木花之醸造所は、将来独立したいと考えている若者が、木花之醸造所で醸造、販売経験を積み、免許取得のノウハウや資金調達について学ぶことができる場として立ち上げられました。
そこには、オーナーの「木花之醸造所出身の蔵人が全国各地で醸造所を立ち上げることで、日本酒の世界がもっともっと面白くなるはず。」という想いが込められているそうです。
醸造長が定期的に入れ替わることで、絶え間ない変化が木花之醸造所に生まれ、それぞれの醸造長の個性がグラデーションのように積み重なっていくことが理想とのこと。現在の醸造長も2021年に独立予定であり、次期醸造長候補も随時募集中です!
■醸造所の見学も随時受付中
より多くの人々に日本酒や発酵について知ってもらいたいという思いから、木花之醸造所は東京都内で発酵を深く学べる身近なスポットとしての一面も持っています。営業時間内であれば、いつでもガラス越しに醸造の様子を見学が可能!
より詳しい説明が聞きたいという場合は、醸造長自ら見学ツアーを開催してくれるそう。事前に問い合わせれば可能な限り対応してくれるとのこと。
日本酒好きの人にはたまらない見学ツアーになること間違いなし!あまり日本酒に詳しくない人も、醸造長が丁寧に説明してくれるため心配は不要。都内で酒蔵見学が気軽にできる貴重なスポットです。
■併設バルで飲食もできる!
併設の店舗「ALL(W)RIGHTオーライ CAFE&SAKEバル」では、常時醸造所で造ったどぶろくを販売。また、全国の地酒、クラフトビールも揃えており、おいしい料理と一緒に楽しめます。
浅草観光に訪れた人だけでなく、地域に住む人々にも気軽に楽しんでもらえるスポットとして、どんどんパワーアップしていくのが楽しみですね。
■未来日本酒店でもおつまみと一緒に堪能
木花之醸造所だけでなく、未来日本酒店でも気軽に『ハナグモリ』を楽しむことができます。
未来日本酒店のおすすめペアリング料理は厚揚げの生ハムチーズ。他にもたくさんのお酒や料理を準備しているので、ぜひ店頭でスタッフに尋ねてみてくださいね。