てるじい×来福コラボ日本酒 日本酒を愛する男が手掛けるこだわりのオリジナルブレンド酒「Maitri」
サンスクリット語で「慈愛」の意味を持つ「Maitri」。この名前には、福岡の豪雨被害への支援の想いだけでなく、日本酒に対する愛が込められていました。今回は、このお酒をつくったてるじいさんに、「Maitri」についてこのお酒ができるまでの背景やおすすめの楽しみ方まで、幅広く聞くことができました。
-てるじいさんは、普段何をしている方なんですか?
フリーランスで仕事をしているんですけど、日本酒に関するコンサルタントがメインです。
後は色んなジャンルの料理と日本酒を組み合わせた口福マリアージュコースと称した限定イベントを開催しています。
元々日本酒が好きでこの業界に入って、お酒のことだけじゃなくてペアリングとかマリアージュっていう料理と合わせる事の楽しさを勉強してきました。
その後、「麦酒庵 恵比寿店」の立ち上げから5年間店長を勤め、食べログの恵比寿エリアで 居酒屋ランキング1位も獲りました。
-新作アッサンブラージュ酒「Maitri」について教えてください
地酒業界ではシングルタンクって言って一つの仕込みタンクで完成された味を作るっていうのが主流になっているんですけど、ブレンドってすごく可能性があるなと思っていて。いろんな個性のお酒をいいとこ取りで、良いバランスでブレンドしてあげることでシングルタンクでは表現できない新しい世界が作れると思っています。それって日本酒の新しい価値や未来があるなと、いろんな酒業界の方々と話をしていて、それを実行している蔵元さんも非常に少なかったので自分が率先してやろう、と思っている所に来福さんがやろうと言ってくれたので、始めました。
そんな中で、「Maitri」は先日発売させてもらった一発目のオリジナルのブレンド酒で、茨城県の来福さんのお酒をいろいろブレンドさせてもらっています。酸が強いお酒が欲しかったので、特注でリンゴ酸がしっかり出ているお酒を造ってもらって、それをオーク樽に入れて香りをつけています。他にも色んな物を6種類くらいブレンドして酸と甘さのバランスをとってて、ベースとなるお酒のマスカットの爽やかな香りをオーク樽の香りと両立させているのもポイントです。これもブレンドだからこそできる事ですね。
-お酒が好きでこだわり持ってる方に響きそうなお酒なんですね
そうですね。ただ、そうじゃない人にも普通に飲んで普通に美味しいっていう感じでバランス取れるお酒にも持ってきたいなっていう思いがあって、どんな人が飲んでも嫌いとは多分ならないと思います。
あとは、僕も実際に色んな料理と合わせて試してみたんですけど、お酒に甘さがあって酸味があって、オーク樽の香りとマスカットの香りという風に色んな味と香りの要素があるので、どこかで合うポイントがあって幅広い料理や食材にあうので、食中酒としてかなり色々なシチュエーションで楽しめます。あんまり考えずに飲めるお酒でもありますね。
-作る過程での発見や気づきはありましたか?
思っている組み合わせっていうのが頭の中であったとしても100%そうならないこともあったし、逆に思いがけず美味しくなるパターンもあったりして、単純にすごく楽しかったし面白かったですね。後は僕がアルコール度数13度とか14度くらいで美味しい味のバランスが作れれば一番いいと思っていて、今回最後に水を足したんですね。それで、お酒に対して1%未満の割合でも水を入れる量によって味が全然変わるんですよね。そんな理屈とは違って読めない変化をするのが面白くて、もっと追求していきたいとおもいます。
-今までにお酒造りの経験はあったんですか?
ブレンドに関しては実際蔵でやるのは初めてでしたが、麹を作ったりお米を洗ったりっていうお酒造りは勉強してきました。いくつかの蔵元さんに数週間とか行かせてもらって。だからある程度基本的なお酒造りの知識とかはあると思っています。
-最後に、お酒買う人へのメッセージをお願いします。
お酒の好きな人に対しては味とか香りの複雑さを感じて想像して楽しんでもらいながら、色んな料理と合わせてみて楽しんでもらいたいです。お酒が飲めない人も、ギフト向けにできるようにハートのラベルで愛を表現したので、酒好きな人に送ってもらいたいなと思います。
あとは、地元が福岡ということもあって、水害の支援になるように売り上げから500円ずつ義援金が回るようにしていて。飲んで楽しんでもらうことで、水害で困っている人たちの助けにもなるので是非楽しんでもらえればなと思います。